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  • h-tateishi

蔵から屋根を見下ろす。ツインギャラリー蔵で考える視点の世界。



実はjimottomall。

お問い合わせフォームがあるのですが、ほとんど何も連絡がきません。

というか、このサイトを起ちあげたときにテストで自分宛に送信した時から今まで一度も使われることがありませんでした笑

「う〜ん、他のブラウザでは開かないのかな。」

とか思っていたら、ツインギャラリー蔵さんから展覧会のお知らせをいただきました。

お問い合わせフォーム、生きてたんですね笑

というかこのサイトを起ちあげてから今まで約1年間。紛れもなく一件も問い合わせがなかった事も判明したのでした💦



さて、ツインギャラリー蔵は入野にあるギャラリー。

雄踏街道沿いにあるイタリアンレストランのハッピーバレー・お酒屋さんのビックと同じ敷地内に、まさに蔵のギャラリーがあります。

こちらの蔵は元々製茶・織物工場で使用され、1997年にギャラリーとしてオープンされたそうです。割と年齢層が高めのギャラリーといったイメージがありましたが、若手作家の展示会も徐々に多く企画していかれるそうです。


今回の展示会は『やねの下でやねをみる 吉田勘汰個展』

塗装職人としての一面もあるアーティスト、吉田勘汰さんによるインスタレーション作品です。



ギャラリーの1階は枯れ枝や工業製品、マクドナルドの袋!?などを使った不思議な空間が広がっています。

やはり一番目につくのは山の起伏を表現した巨大な作品。絵具を使わずに光で絵を描く…というとわかりづらいかもしれませんが、山の起伏の写真から折り紙の折り目のように山折り・谷折りを細かく計算して作られた立体的な彫刻であり、平面的な絵のようでもある不思議な作品です。

その他の作品もじっくりゆっくり見てみると遊び心がいっぱい。

枯れ枝の先っぽについていた季節外れのセミの抜け殻。観るという行為を邪魔するオブジェ。木材からけずりだした家は小人の秘密基地のように佇んでいます。



1階で遊んだら2階へ。

こちらの作品は展覧会のタイトルにもなっている作品『やねの下でやねをみる』。

吉田さんは、自身が仕事場(高く組まれた足場)から街を見下ろしたときに見える、無数の「やね」を見て自身の存在の確かさを感じるのだとか。

jimottomall編集長タテイシは高いところが苦手なので、作品の説明をうけると自分の視線が不意に高いところにある気がしてフラフラしてしまい、存在の不確かさを感じてしまいますが、そのように"気持ちがゆれる"こともこの作品に対する回答なのかもしれません。


蔵の小さな窓からは、トリミングされた光が刺しこみ作品の陰影を流れるようにつけていきます。

1階のインスタレーション・2階のやねの下でやねをみる共に、陽の光という絵の具で作品の表情は変わっていきます。



さて、今回は子連れで遊びに行ったのですが、我が家の7歳の娘は蔵の雰囲気が気に入った様子。

アートよりも遊びがイチバンの娘は、2階の作品と一緒にゴロゴロ〜リ。

作品をタテイシ家近所に見立て「クイズ、私の家はどこでしょう」などをして遊んだ後は、蔵の探検隊に返信します。



目下にある街並みから視線を上げれば見たこともないような大きな柱。まるで絵本の世界の大蛇のようです。

壁の柱には昔の蔵の名残か、指が一本くらい入る穴が開いていて、こっそり指を入れてみると…!!?? この先はぜひお試しあれ。

窓の外には何が見える? 壁の質感はどんなかんじ? 蔵独特の急な階段はガケのようでドッキドキ。



蔵という存在を通して見る子供の視点と吉田勘汰さんの視点。

それはお互いに関係していないようで、『世界を自分の視点で見立てて遊ぶ』という共通したようなものを感じました。



実は今回の展覧会。

11月15日〜11月21日と一週間だけの会期だったため、この記事をアップする時には展示会が終わってしまいます。(紹介しておいてもうしわけありません…)

次に吉田勘汰さんが展示される機会はまだわかりませんが、ツインギャラリー蔵では定期的に企画展をやられているので、雰囲気を楽しみにフラっと出かけてみるのもいいかもしれません。


 

ツインギャラリー蔵

〒432-8061 静岡県浜松市西区入野町1104

TEL:053-447-1038(事務所)/053-448-8518(ギャラリー直通)

FAX:053-449-3090

公式サイト ▶︎ https://www.gallery-kura.com/


 

吉田勘汰

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